11月21日(土)から開催した「藤吉憲典展」は、先ほど終了しました。
このような時節にもかかわらず、たくさんの皆さまにご来店いただき、ご高覧いただけましたこと、心よりお礼申し上げます。
誠にありがとうございました。
この年末は、お持ち帰りいただいた素晴らしい器と、楽しい時間をお過ごしいただければ幸いです。
画像 : 染付祥瑞文食蘢(そめつけしょんずいもんじきろう)
「食蘢」は「じきろう」と読みます。食べ物を入れる箱という意味で、お茶の世界では菓子器などとして使われるものです。
お菓子なに限らず、何をいれてもいいものだと思います。この箱も、持つ人が、用途自由に楽しむのがいいですね。
最後に、個展ならではの作品をご紹介します。
赤絵万暦食蘢 (あかえばんれきじきろう)
赤絵で麒麟の描かれた丸い蓋物です。(直径15cm 高さ8.5cm)
「麒麟」とは、あの動物園にいるキリンではなくて、中国神話に出てくる伝説の瑞獣。
古代中国では、動物を鱗蟲・毛蟲・羽蟲・甲蟲の4つに分類しており、それぞれを統括する長が、鱗蟲は龍、毛蟲は麒麟、羽蟲は鳳凰、甲蟲は霊亀とされています。これを四霊獣と呼び、縁起が良い瑞獣とされてきました。
この瑞獣、そうした、おめでたい意味から、古典の染付では、龍や麒麟、鳳凰や亀は、よく描かれている文様です。
瑞獣は、世の中が穏やかで平和になると現れると言われています。
この食蘢に描かれる「麒麟が来る」世の中が、はやく訪れますよう。
皆さまの元にも麒麟が現れますよう。
今回は、そうした藤吉憲典さんの心遣いあふれる個展でした。
また、2年後の個展を楽しみになさってくださいね。
あ、こちらの作品はこれからオンラインショップでもご紹介できることになりました!
早速撮影をして、なるべく早くご紹介できるようにしますので、どうぞ楽しみにお待ちください!