テーブルに置くとガタガタしてしまう器があります。
「まれ」ではなく「結構」あったりします。
特に荒めの土を使った、釉薬が高台の裏側までしっかりまわった器に多いです。
焼き物は、窯の中で土の粒子が溶けて、互いが引っ付きあって固まったもの。
なので、焼いているときに、伸びたり縮んだりして歪みがでます。
釉薬が溶けて、焼き物を乗せている板に引っ付いてしまったりします。
そんなこんなで高台に「がたつき」がでてしまうことがあります。
作り手が意図してつけているワケではありません。むしろ、がたつかないように、工夫をこらしています。
でも、がたつきがでてしまう。
高台は、作り手のこだわりが詰まっている部分でもあります。
その「こだわり」がなくなってしまうと、器としての魅力もなくなってしまう。
そこにこだわると、がたつき、などが出てしまう。
作家の器は、作り手の「こだわり」のカタマリですから、がたつきは、その器の個性のひとつ、でもあります。
が、やはり、日常使うには、がたつきがないほうがいい、という方は多いですよね。
この「がたつき」、実は、高台を荒いヤスリで削ることで、なくすことができます。
ただ、がたつきの大きいものは、かなり高台を削りますので、器の高台裏側の表情が変わります。
器自体のシルエットが変わるほどは削りませんし、削れません。
ただ、削り跡が、残ります。
もちろん滑らかに仕上げることはできます。
日常使いには、なんら差し支えありません。
そこから染みたりもしません。
むしろ使いやすいですよね。
が、作り手は、それ(高台を削ること)を、とても嫌います。
高台は「こだわり」の部分ですから、当然ですね。
で、がたつきのある高台。
ももふくでお買い上げ頂く際、ご要望があれば、削らせていただいています。
とても気に入ったのだけれど、がたつきが気になる、という場合は、ぜひお声をおかけください。
削ることで、気に入った器を大切に長くお使いいただければ、それが一番です。
そして、どうか作り手の思いも一緒に受け取ってください。
長く長く使ってください。